中学校のお尻たたき

私が中学生だった1980年代は、いわゆる「管理教育」全盛の時代。新聞やテレビでは各地の中学校の凄惨な体罰や滑稽な校則、「服装検査」「頭髪検査」の様子が日々報じられ、教師が生徒を殺害したり重傷を負わせる凶悪事件も頻発するような時代でした。
生徒の側にもいわゆる「不良」がいたりして、中学校が暴力的な不良生徒や教師による無法な「力の支配」の場になってしまうこともあったのです。

私の中学校にも、体罰や持ち物検査など管理教育に関わる問題が多少はあったのですが、全体としてはかなり「平和」な方だったのでしょう。校則もそれほど厳しいものではありませんでしたし、少なくとも私の身の回りでは血を見るような暴力は「非日常」のものでしたから。
まぁ、皆の前で何度も蹴られる生徒や他校との集団乱闘を起こして丸刈りにされる生徒、さらには意味不明のことを口走りながら女子生徒に執拗に暴行を加える狂人教師もいたりはしましたが。

さて、私の中学での「お尻たたき」は、主に一人の理科教師によって執行(^^;されていました。そう、まさに執行というか、体罰として「儀式」化されていたのです。

その先生の授業では、忘れ物をしたりすると紙に印を付けられます。そして、発言などで印を消すことができて、学期末になるとその印の数に応じて宿題が出されます。その宿題をやらないと、「お尻たたき」になるわけです。
お尻たたきの対象になると、掲示板で放課後に理科室などに呼び出されました。そこでは、お尻をたたかれる生徒が順番に並んでいて、一人ずつ少しかがむようにして先生にお尻を突き出し、金属製の椅子の足でたたかれる、という形です。もっとも、雰囲気としては厳格とか陰湿とかいった感じはなく、私も含め他の生徒がいたりしましたけどね。先生も「ピッチングマシーンを改造してお尻たたく機械でも作るか」なんて冗談言いながらたたいてましたし、たたかれる生徒もそれに応じていたりして。

ある意味、明るい体罰ごっこというか、滑稽な雰囲気でした。それでも、目の前で女子生徒が制服のスカートの上からお尻をたたかれる場面を目にする機会に恵まれたのは、幸運だったのかな。制服のスカートの「ふくらみ」がはっきりわかるくらい間近でしたし。

さすがに今の中学校では、こんな風に公然と「お尻たたきの儀式」なんてできないんでしょうね。