作者:フランク(1999/ 7/17-2002/ 3/ 5) 種別:X/f non-con
「宿題の正解率は34%でした」
スピーカーから機械的な音声が流れると、沙織はため息をついた。
うう、やっぱり。ぜんぜんわからなかったものね。また今回も....。
「まじめに授業を受けていませんでしたね。今夜はお仕置きです」
まあ、昨日は授業中半分寝てたから文句は言えないかしら。
「では、今日の授業を始めます。今日はしっかり聞くように」
はいはい。って言うか、今日寝たりしたら明日はさらにきついお仕置きなんでしょ?そんなんじゃ、当分座れなくなるじゃない。
沙織は、座っている端末装置からわずかにお尻を浮かせて手を当てた。3日前に受けたお仕置き、ゴム製の「手」と竹定規によるお尻たたきのダメージはほぼ回復していたが、夜にはまたこの装置の上でたたかれる事になるのだ。
沙織が座っているのは、ネットワーク接続された「聖ローラ高等学校通信コース」の教育端末。端末に組み込まれている高度な人工知能による的確な指導とネットワークを利用した多彩な授業、さらに厳しいお仕置きで広く知られている通信制高校である。
通信制ではあっても授業時間はしっかりと決められ、生徒は朝8時半には端末に座っていなければならない。そして、端末自身によって、あるいはネットワーク経由で提供される一校時60分の授業を一日4−6個受ける仕組みになっていた。授業の他にも、ほぼ毎日宿題が出され、定期試験や抜き打ちの小テスト、全国レベルでの学力試験などで常に成績を把握できるのが売りである。もちろん、この場合、売りというのはあくまでも親にとってのであるが。その成績によっては容赦なくお仕置きされる生徒の方は、常に緊張を強いられていた。
今日は集中しなくちゃ。
沙織は、気を引き締めてプラズマディスプレイに向かい脳波感知用のヘッドセットを装着する。こうして、その日の授業は始まった。
ふう、今日は集中できたわね。
14:40。
授業が終わると端末から、今後の予定の確認が入る。
「今日は、情報科学Aと基礎科学の宿題があります。大体、1時間程度で終わると思われますが、いつからやりますか?」
そうねえ、今日はこれから遊びに行くから帰って来てから、夕飯の 前にしましょうか。
沙織は、「夕飯前」と強く念じた。
「了解。それでは、17:30より始めます。次に、本日のお仕置きは21:00より執行しますが、特別の事情があれば時間帯を変更できます。変更しますか?」
いつも通りね。「いいえ」、と。
「では、20:58:30までに台の上で用意しておいてください。拘束はなしで、上半身のみ衣服の着用を認めます。判決はゴムハンド60回と竹定規12回ですが、弁明を希望しますか?」
お仕置きの内容は人工知能により自動的に決められ、やむを得ない事情があった時などは弁明する事が出来る。さらに、弁明の結果再度出された判決にも不満であれば、校長を裁判長とする裁判を受ける事も出来たが、さすがに校長の裁判にまで持ち込まれる例はほとんどなかった。
まあ、こんなものね。寝てたのが悪いんだし。「判決受諾」、と。
20:45。
お仕置きを15分後に控え、沙織は落ち着けなかった。気晴らしにと接続した高校のオンライン会議室でも、お仕置きの話題で異常な盛り上がりを見せている。同じように通信教育を受けている生徒のほか、本校の寮の生徒も参加していた。寮の生徒は、聖ローラ学園の上級生とルームメイトになりその上級生からお仕置きを受けているという。沙織は、そのような上級生のお仕置きを受けている生徒の体験記を読むのを密かな楽しみにしているのだった。
20:55
お仕置きの前はいつもどきどきする。いかげんに慣れても良さそうなのに....。入学してから2ヶ月、週に1回はお仕置きだものね。でも、今日の宿題は割と良く出来たから、少なくとも明日は大丈夫のはず。
20:57:55。
沙織はスカートと下着を下すと、ずり落ちてこないよう上着を内側に巻き込んだ。続いて、端末の寝台の前に立ち深呼吸する。端末は、椅子を兼ねた寝台とディスプレイ、入力装置などが配置された机、そしてお仕置きのために寝台の上に置かれた機械で構成されていた。授業を受ける時は、寝台の端に座り、お仕置きを受ける時には寝台にうつぶせになる。時には、腰と腿、足首をベルトで拘束される事もあった。
20:58:18。
沙織が寝台に横たわると、機械が覆い被さるようにせり出してきた。寝台には、腰から腿の辺りにふくらみがあり、わずかにお尻を上に突き出すような格好になる。そして、突き出されたお尻に機械から細い棒のようなものが伸ばされて表面をなでていった。お仕置き前の最終確認のためである。
「現在5秒前」
沙織は、両手を頭の前でしっかりと組んだ。間違っても、お尻を押さえたりしないように....。
今日は堪えなくちゃ。先週のような事は、もういやだもの。
先週、沙織は100回のお尻たたきを受けた時に70回を越えた辺りで思わずお尻を手で押さえてしまい、30回追加されたのだった。
「時間になったので、お仕置きを始めます」
声が途切れると同時に沙織のお尻にゴムの「手」が振り下ろされる。
ビンッ
ややこもった音。しかし、機械の手はその音の意外なまでの小ささとは裏腹にお尻の左下部分に突き刺さるように強烈な痛みの奔流を叩き込んだ。沙織は声にならない悲鳴を飲み込み、きつく目を閉じる。
バーンッ
今度はやや乾いた大きめの音。中央の頂付近に叩き込まれた手は、お尻全体に衝撃と痛みの津波を巻き起こし、沙織をのけぞらせた。
続いて3連打。沙織は、お尻から立て続けに襲いかかってくる奔流に身を揉まれ体を波打たせた。そして、お尻を押さえそうになる手を腿の下に抑え込む。
機械のたたき方は、ランダムな中にも熟達したたたき手の間合いと技があった。実際、開発においては膨大な資料を基に効果的かつ安全なお尻たたきが徹底的に研究され、今沙織のお尻をたたいている端末はその成果の集大成とも言うべき精巧な機械と高度なソフトで構成されていた。
バシッ
バシッ
しばらくすると、規則的に左右交互にたたくたたき方に変わった。時にランダムに時に規則的に、また時に強く時に弱めに。この辺のバランスは絶妙で、徹底的な研究と日々集まる膨大なデータの蓄積を元にした地道な改良の成果であろう。沙織のお尻たたきの状況もネットワークで開発元に送信され、データベース化されていく。
お仕置きの後も、沙織は端末の上にうつぶせになった状態で赤くなったお尻を晒していた。その沙織のお尻を、先端にローラーを付けたアームがなぞっていく。そのローラーにはお尻たたきのダメージを速やかに回復させる特殊な薬がしみ込ませてあり、加熱されたローラーのマッサージとあわさって高い効果をもたらすようになっていた。
お尻たたきがもたらす軽い興奮とお尻の熱気、そしてローラーの心地よい感触。しかしその昂揚感と感触を楽しみながらも、沙織の心は晴れなかった。
明日も、か
今治療を行っているのは、沙織のお尻を癒すためではなくさらに痛めつけるため。明日は、今日以上に厳しいお仕置きが待っている。先ほど数日前に行われたテストの結果が発表されたが、沙織は目標点を大きく下回っていたのだ。今、治療が行われているという事は明日のお仕置きはかなり厳しいのだろう。治療を受けられるのは、ある程度のお仕置きが続くか、非常に厳しいお仕置きを受けた時に限定されているからだ。
そして翌日の朝、沙織は1週間の「お仕置き週間」を宣告された。